オフィスや工場で使われる電磁ロック、実は中にコイルが使われています

「カードをかざしてドアを開ける」「暗証番号でエントランスを解錠する」
そんな日常の一コマを支えているのが、「電磁ロック(マグロック)」と呼ばれる仕組みです。オフィスビル、商業施設、学校、マンション、さらには工場や倉庫など、さまざまな場所で使われているこの防犯機器。今回はその基本的な仕組みと、実は内部で活躍している“コイル技術”にも注目しながら、わかりやすくご紹介します。
電磁ロックの仕組みとは?
電磁ロックは、電磁石の吸着力を利用してドアを固定・解錠する装置です。
具体的には、ドア枠に設置された電磁石と、ドア側に取り付けられた金属板(アーマチュアプレート)がセットになっており、電流が流れることで磁力が発生し、ドアを強く引きつけてロックします。
実はこの電磁石の中には、私たちプロネックが得意とするコイル技術が使われています。
コイルに電流を流すことで磁場が発生し、その力でドアをロックする電磁ロックの“要”ともいえる仕組みです。保持力や信頼性は、コイルの設計精度によって左右されるため、こうした防犯装置にも高精度なコイル技術が求められます。
また、電磁ロックは「通電中にロック」「通電停止で解錠」というフェイルセーフ設計となっており、停電や火災などの非常時でも安全に避難できる仕組みになっています。
製造現場や施設での活用例
■ オフィス・商業施設での入退室管理
ICカードや暗証番号と連動し、従業員や関係者だけが入室可能に。セキュリティ強化だけでなく、履歴管理や勤怠連携などにも活用されています。
■ マンションや集合施設のオートロック
来訪者の管理と住民の安全を両立。インターホンやスマートフォンとの連携で利便性も高まります。
■ 工場・倉庫でのアクセス制限
高価な部品や機密文書を保管しているエリアでは、限られたスタッフだけが立ち入れるよう制御することで、不正アクセスの抑止効果があります。
■ カメラ・アラームと連携した監視システム
電磁ロックは、監視カメラや侵入検知アラームと連携させることで、異常が発生した際に即時通知や映像記録が可能。セキュリティ全体の信頼性が向上します。
■ 災害・火災時の安全対策
停電と同時にロックが自動解除されるため、非常口としての機能も果たせます。多数の人が出入りする製造現場や物流拠点でも安心です。
電磁ロックのメリットと注意点
✅ メリット
- 強力な保持力:数百kgの吸着力を持つモデルもあり、物理的なこじ開けを防止
- 非接触で開閉可能:カードやスマートフォンアプリで操作が簡単
- 可動部が少なく高耐久:機械的な摩耗がほとんどなく長寿命
- フェイルセーフ設計:緊急時には自動解錠され、安全性が高い
⚠ 注意点(デメリット)
- 停電時にはロックが解除される:UPS(無停電電源)などのバックアップが推奨されます
- 常時電源が必要:設置には電源工事や管理が必要です
- 設置には専門的な技術が必要:確実な動作のためにはプロによる施工が望まれます
まとめ
電磁ロックは、防犯性と安全性を兼ね備えた非常に有効なセキュリティ機器です。そして、その中心にあるのが電磁コイルという部品。見えない部分で活躍するこのコイルこそが、装置の信頼性を支えています。
プロネックでは、こうした防犯・セキュリティ用途向けのコイル製作にも対応しており、高精度かつ耐久性に優れたコイルをご提供しています。
「電子ロック用のコイルを試作したい」「電磁石の保持力を見直したい」などのご相談も大歓迎です。
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