エナメル線・リッツ線・平角線|精密コイル用電線とプロネックの対応体制

電線(銅線)保管用の棚

こんにちは、プロネックです。

弊社タイ工場では、コイルおよびコイルAssy製品の製造において重要な要素となる各種電線を、日本国内および海外メーカーから調達しています。用途・線径・被覆仕様の異なる電線を幅広く扱っており、試作から量産までを見据えた線材選定が可能な体制を整えています。

精密コイルに使用される電線には、高い電気特性、寸法精度、長期信頼性が求められるため、用途や使用環境に応じて使い分けが必要です。
今回は、精密コイルで代表的に使用される電線の種類と、その選定が製造リードタイムに与える影響についてご紹介します。

1. マグネットワイヤー(エナメル線)

精密コイル用途で最も一般的に使用される電線が、マグネットワイヤー(エナメル線)です。弊社でも最も多くの線種・線径を取り扱っている電線となります。

線径や被覆仕様が一致する場合、新たに電線を手配する必要がなく、試作時のイニシャルコストだけでなく、着手までのリードタイム短縮につながるケースもあります。
線材の取扱いバリエーションが多いことで、設計条件に近い電線を早期に選定できる点は、試作スピードを重視されるお客様からも評価いただいています。

特徴:

導体:高純度銅(用途によりアルミ)
絶縁被膜:ポリウレタン、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド など
外径公差が非常に小さく、寸法安定性に優れる
巻線性、耐熱性、耐摩耗性のバランスが良い

主な用途:

センサ用コイル
小型モータ
リレー、ソレノイド
精密インダクタ

2. リッツ線(Litz wire)

リッツ線は、高周波用途に特化した精密電線です。
極細のエナメル線を多数撚り合わせた構造により、高周波領域で問題となる損失を低減します。

特徴:

極細エナメル線を多数撚線した構造
表皮効果・近接効果を抑制
高周波でも低損失

主な用途:

高周波トランス
無線・通信機器
ワイヤレス給電コイル

3. 平角線・異形線(角線)

平角線や異形線は、限られたスペース内で高効率・高密度を求められる精密コイルに使用されます。

特徴:

断面が四角形または平形
巻線時のスペース効率が高い
直流抵抗の低減が可能

主な用途:

高性能モータ
パワーインダクタ
車載用精密コイル

電線の発注から入荷までの流れと、リードタイムへの影響

精密コイルに使用される電線は、メーカーによる受注生産となるケースが多く、少量試作であっても発注から入荷まで1.5〜2か月程度を要することがあります。

一方で、試作段階において使用可能な線材がすでに確保できている場合、線材手配を待つことなく巻線工程に着手できるため、コイル製作全体のリードタイムを大きく短縮することが可能です。

プロネックでは、これまでの量産実績を背景に、多様な線種・線径の電線を常時取り扱っており、試作から量産立上げまでをスムーズに進めるご提案が可能です。

 

まとめ|線材選定から考える、無理のないコイル製造スケジュール

精密コイル用電線は、用途に応じて以下のように使い分けられます。

基本用途:エナメル線(マグネットワイヤー)

高周波用途:リッツ線

高効率・高密度用途:平角線・異形線

プロネックでは電線単体での販売は行っておりませんが、線材選定・確保を含めた体制により、試作段階から無理のないスケジュールでコイル製造を進められる点を強みとしています。

コイル・コイルAssyの試作検討、量産製造に関するご相談はもちろんのこと、電線のイニシャル費用やリードタイムに不安を感じている案件についても、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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【関連リンク】エナメル線の種類と特徴(プロネックブログ)