空芯コイルを曲げたい?失敗しない曲げ加工のコツ

「空芯コイルの形を変えたいけど、きれいに曲げるのが難しい」というお悩みはありませんか?
空芯コイルはインダクタンスなどの電気特性に影響を与えやすいため、曲げ加工には慎重さが求められます。しかし、正しい方法を知っていれば、コイルの性能を保ちながら、思い通りの形に加工することができます。
今回は、空芯コイルを曲げるための基本ステップと、作業時の注意点をご紹介します。
1. コイルの材料と形状を確認する
空芯コイルは一般的にエナメル線(銅線など)で作られています。このエナメル線は柔軟性があり、ある程度は曲げられます。ただし、曲げによってインダクタンスなどの特性が変わるため、完成後のコイル特性も念頭に置きながら加工しましょう。
2. 曲げる範囲を温める
エナメル線は冷えた状態でも曲げられますが、コイルを適度に加熱する事で、より曲げやすくなり、ワイヤーの割れや断線も防げます。加熱しすぎは絶縁被膜を傷める原因になるため、優しく温めることがポイントです。
3. ジグを使って慎重に曲げる
コイルの形状を崩さず、均一な曲げ加工を行うには、ジグ(専用の型や固定具)の使用が効果的です。ジグがない場合でも、円筒形の治具や既製の工具に沿わせて曲げると、安定した仕上がりが得られます。
4. ゆっくりテンションを調整しながら曲げる
急に曲げるとエナメル線が断線したり、絶縁層が破れてしまう恐れがあります。テンション(張力)を加減しながら、ゆっくりと少しずつ曲げていくことで、線材のダメージを最小限に抑えられます。
5. 固定と仕上げ調整
加工後は形状が崩れないよう、必要に応じて固定します。瞬間接着剤や熱収縮チューブで補強することで、耐久性も向上します。最後に、インダクタンスや抵抗値を測定し、性能に変化がないかを確認しましょう。
まとめ
空芯コイルの曲げ加工は、丁寧な作業と正しい手順を踏めば、性能を損なうことなく加工ができます。プロネックでは、こうした細かなコイル成形や加工ノウハウも多数蓄積しており、お客様の仕様に合わせたご提案が可能です。
「自社でうまく加工できない」「特殊な形状に対応できるメーカーを探している」など、お困りのことがあればWEBお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。